アートブログ
2023.3.17 [アーティスト紹介]
穂坂 眞利《女性・01》
アートブログでは、Live Art Japanでアート作品を販売するアーティストを取り上げ、インタビューした内容をお届けします。
どのように作品を手がけているのか、アートに対する考え方など、制作にまつわるさまざまな情報を知ることで、作品の魅力もより深く理解できるのではないでしょうか。
第10回は穂坂 眞利のご紹介です。
──どんなきっかけで似顔絵の制作を始めたのですか?
10代の頃から『ゴルゴ13』のさいとうたかお先生の絵が好きで、よくまねをしてノートにイラストを描いていました。
私の父も絵を描くのが好きで、姉はデザインの仕事をしていまして、家庭環境の影響も大きいですね。
高校を卒業した後に印刷会社や広告会社に勤めまして、その時にもイラストを仕事で描いていました。
35歳になった頃に、会社で出世して部下ができたりして、だんだんと仕事をするのがしんどくなってきましてね。
それから会社を辞めてフリーのイラストレーターとして、出版社からいただいた仕事で10年ほど稼いでいました。
その後に、清水のドリームプラザで似顔絵描きの募集をしているのを見つけて。
それがきっかけで本格的に似顔絵の仕事をするようになりました。
──似顔絵を描くのに重視しているポイントは何でしょうか?
とにかく相手に喜んでいただくために、一生懸命に描くことです。
ドリームプラザで似顔絵の仕事をしていたとき、一人につき10分しかない時間の中で描き上げるのですが、そのときに短い時間では自分が納得できる絵が描けなかったのです。
それで一生懸命に努力して、お客さんがいないときでもずっと似顔絵の練習をしていました。
──今までに描いた中で最も気に入っている似顔絵はありますか?
つい最近、人から頼まれて無料で描いたのですが、大河ドラマ「どうする家康」で話題の松本潤さんと、エレファントカシマシの宮本浩次さんの似顔絵です。
頼んだ方もとても喜んでくれました。
今はその2枚が一番のお気に入りです。
──これから挑戦したいことはありますか?
昨年の12月に心臓の病気で倒れまして、無事に回復はしましたが、道を歩くのにもおそるおそるといった状況です。
「怪我の功名」というわけでもありませんが、それで考え方が大きく変わりました。
35歳の頃からこれまでは自分のために絵を描いてきたのですが、これからは人のために描いていこうと。
人に貢献することで、むしろ、学ばせていただくことがあると思うのです。
誰にでも、無料で、自分が培ってきた技術を世の中に還元したいと考えています。
執筆:Live Art Japan編集部