アートブログ
2023.5.24 [展覧会情報]
岡田美術館は、本年10月に開館10周年を迎えます。
記念展第2部に登場するのは、浮世絵師の喜多川歌麿と葛飾北斎。
次々と新しいスタイルの作品を生み出し、大衆の心をつかんだ浮世絵界のスターです。
2人はほぼ同時期に画壇にデビューしましたが、先に歌麿が美人画で一躍人気を集め、一方の北斎は美人画にとどまらず、風俗画、風景画、花鳥画、武者絵など多彩な分野に挑戦し、90年の長い生涯に数えきれないほどの作品をのこしました。
本展では、同館が収蔵する歌麿3件と北斎10件の肉筆画(一点ものの絵)を中心に、北斎の版画の代表作「冨嶽三十六景」や春画の名品「浪千鳥」を一堂に展示します。
現存する歌麿の肉筆画は世界に約40件ともいわれる中、2012年に再発見された幻の大作「深川の雪」を含む3 件をご覧いただける貴重な機会です。
歌麿と北斎に加え、同時代およびその前後の画家の作品を併せた約40件の展示をお楽しみください。
※ 歌麿「深川の雪」の展示期間は9/8〜12/10(左記以外は高精細複製画を展示)
喜多川歌麿(?〜1806)
出生地は不明。
少年の頃、江戸で狩野派の鳥山石燕に絵を学びました。
版元の蔦屋重三郎と組み、版画や絵本の挿絵を精力的に発表しました。
生涯に手がけた版画は2000図以上といわれ、美人画の名手として人気を集めていました。
歌麿を対象とする幕府の禁令にも屈せず、挑み続けた反骨の絵師でもあります。
葛飾北斎(1760〜1894)
江戸本所(現在の墨田区)に生まれました。
数え年19歳の時、人気浮世絵師の勝川春章に入門して絵を学びました。
版画、版本、肉筆画制作のすべてに情熱を注いで森羅万象を描き、90歳の長寿を全うしました。
北斎のほか戴斗、画狂人、卍など度重なる改名、生涯に93回という転居癖をはじめ奇行も多いです。
なお、会期中は無休となっております。
開催状況につきましては、公式サイトでご確認ください。
岡田美術館 公式サイト
https://www.okada-museum.com/